本当のイギリスへの旅

こちらに移転しました。

ヒースローで飛行機を降り、標識に従って入国審査場へ歩いていきました。入国審査官のお姉ちゃんはイスラム圏のどっかからの移民らしく頭にフードをかぶっていて、これまで私が行った他の国では経験したことのない超厳しい突っ込んだ質問をしてきました。パスポートと入国カードをチェクし、指紋を取ると、入国カードの職業欄が空欄になっているのを見咎めて、「職業は?」と訊いてきました。通信会社に勤めるエンジニアだと答えると、
「どこに行くつもりか?」
と訊いてきたので、「ウエスト・ヨークシャーのハワースです」と答えると、
「なぜハワースなの?」
と訊かれました。
「ブロンテ姉妹に興味があるから」とか答えると、
「(ブロンテの)何の本を読んだの?」と尋ねてきます。
「嵐が丘」(ホントは全部読んでませんが)
「他には?」
「他は時間がなくて読めなかった」(他の本のタイトルがすぐ浮かばなかったので適当にごまかす)
「ヨークシャーまでどうやって行くつもり?」
「電車に乗ります」
とかいろいろやりとりのあと、やっとスタンプを捺してくれ、英国への入国が叶いました。

Arrival lobby of London Heathrow Airport Terminal 4 London Heathrow Airport Terminal 4

アメリカ本土ならシナモンの香り、ハワイならトロピカルフルーツの香り、シンガポールならスパイシーな香り、中国なら油の匂い、と国によって匂いが違っているのですが、イギリスに関しては特徴的な香りはないと思いました。

Untitled

空港でまずやったことはSIMカードの購入です。幸いイギリスにはSIMカードの自販機が出口のすぐ左にあるので、EEというキャリアのSIMを30ポンドでゲットし、iPhone5に入れて電源を入れ、アクティベーションにちょっと手間取りましたがなんとか使えるようになりました。

Heathrow Express Terminal 4 station

次にヒースロー・エクスプレスのカウンターへ行き、ブリットレイルパスをアクティベーションしてもらい、4日間有効にしてもらいました。

Heathrow Terminal 4 station

第3ターミナル行きの電車に乗り、そこからパディントンまでファーストクラスの客車に乗ります。ファーストクラスは各窓に沿って1列シートで、携帯やPCを充電できるコンセントが各シートに備え付けられています。

First class car of Heathrow Express

ヒースローを出てすぐパディントンに到着。駅舎はゴージャス。日本じゃこんな駅お目にかかれないですね。

パディントンから地下鉄に乗ってキングスクロスに行こうとしましたが、地下鉄の入口が閉鎖されてて入れなくなってました。何が起こったのかよくわかりませんでしたが、何やら緊急事態が発生した模様。のっけから前途多難。

しょうがないので地下鉄はあきらめ、近くのタクシー乗り場からロンドンタクシーを拾って、メリルボーンロードを東へキングスクロスまで行ってもらいました。12ポンド+チップ。

King's Cross station King's Cross station Platforms of King's Cross station Platforms of King's Cross station

キングスクロス駅はイングランド北部やスコットランド方面に向かう列車のターミナルで、「エマ」でも重要な舞台の1つです。威容を誇る古い建物と洗練されたモダンな建物が同居する場所でした。

Platform 9 3/4

さらにこの駅はハリーポッターの小説でも有名で、コンコースにはハリーポッターの土産物店と、ホグワーツ特急の出発点である9と4分の3番線があります。いっぱいの人が写真を撮るべく長い列に並んでました。私はハリポタ読んでないので何がありがたいのかわかりませんが。

East Coast Railway Sandwiches, drinks, crisps and a shortbread

リーズ行の列車に乗車。ファーストクラスの車両では無料の軽食サービス(ビール付きのこともあり)があります。といっても紅茶はちゃんとした陶器のカップに入れてくれるし、日本の新幹線のグリーン車でもこんなサービスは受けられないのではないでしょうか。

View from East Coast Railway View from East Coast Railway Houses of England Houses of England View from East Coast Railway

2時間半ほど走ると、リーズ駅に到着です。

しばらくすると、ここからキースリー方面に向かう普通電車が入線してきました。

Leeds station Metro train about to depart Platform 4 of Leeds station

リーズを出ること約30分で、キースリーに到着です。ここの駅でキースリー&ワースバレー鉄道に連絡しており、週末にはディーゼルカーと蒸気機関車でハワースを通ってオクセンホープまで運行しています。キースリー&ワースバレー鉄道はブリットレイルパスがカバーしていないので別に切符を買わないといけないんですが、「車掌が乗車時に切符を見せろと言わなければ、タダで乗れる」(駅員さん談)とのこと。さらにこのキースリー駅の駅員さん、「これを見せればいい。内緒だからな」と言って、ハワースまでの硬券の切符をこっそりくれました。

Keighley station Keighley station Keighley station Keighley station Ticket booth of Keighley station Bulletin board of Keighley station Keighley station Kiosk on Keighley station Keighley station

日曜日だったので、蒸気機関車とディーゼル機関車が替わりばんこで1時間おきにやってきます。ラッキーなことに私の乗ったときは蒸気機関車でした。

Steam train approaching at Keighley Steam train

キースリーの駅員さんにもらった切符はとうとう提示を求められることはなく、列車は数キロほどの距離を20分かけてゆっくり走行し、ハワースに到着しました。「エマ」でウィリアム・ジョーンズがメルダース家のマナーハウスでメイドになっているエマを訪ねる、ハワースの駅です。

ハワース駅は小さな駅で、こじんまりとした待合室とギフトショップがある小さな駅舎がぽつんと建っているだけです。

Haworth station Ticket counter of Haworth station Haworth station

駅から荷物を引きずって、セントラルパークを抜け、メインストリートを上がり、目当てのB&Bへ。

Central Park Main Street Main Street

宿泊先の「ヒースフィールド・ベッド&ブレックファースト」。メインストリートを上がったところにあります。

Heathfield Bed & Breakfast

玄関のドアを開けると、主人とその奥さん、そして小さい犬が出迎えてくれました。まず応接室に通され、そこで紅茶とブルーベリーマフィンをいただきながらしばらく歓談しました。もともとは牧師で、夫婦でオーストラリアで車の中で仕事を受ける生活をしていたそうですが、数年前にイギリスに戻り、ハワースでB&Bを始めたのだとか。さらにあの井形慶子さんからもこのB&Bが取材を受けたこともあると語っていました。

Guestroom in Heathfield B&B Guestroom in Heathfield B&B

客室はこじんまりとした快適な居住性、窓からはメインストリートを見下ろせるロケーションでした。テレビの横には「嵐が丘」やブロンテ関係のDVDが何本か置かれてました。

Night view of Haworth

しばらくすると主人が来て、このB&Bの近くにあるオールド・ホワイト・ライオン・ホテルが夕食が良いということで、クーポンをくれました。

Dinner Dinner Dinner

そこの夕食は本当に素晴らしいものでした。ここだけでなく、他にイギリス滞在中に食べた食事は、レストランからデリの軽食まで、ハズレのものはなかったです。よく「イギリスの食事はまずい」と聞きますが、おふくろの味噌汁の味しか受け入れられないような、味にうるさくて、食べつけているもの以外受け付けないような人が言ってるだけなんじゃないかと思いますね。

ハワース散策に続きます)

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このブログ記事について

このページにはMasayuki (Yuki) Kawagishiによって2014年9月 7日 16:10に投稿されたブログ記事があります。

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